Riverside Learning LABO(Skill/Idea/Code)

よりよいシステムのため工学系と人間系の学習下書きメモ

ダンマパダという詩4

第四回「せかいはくうなり」
仏教学者:佐々木閑 解説


『ダンマパダ』とは
ブッダの言葉を短い詩の形にして
四百二十三句集めたもの
どうすれば人は現代の苦しみを乗り越えられるのか?
という問いを真剣に考えた人がブッダである
印象に残ったものをつらつらとメモ


□空という概念
つねに変化するかりそめの世界
いわゆる空である
これを知ると悟りが開けると日本には伝わっているが
世の中を正しく見るための一つの考え方にすぎない
科学の視点から客観的に真実を見つめる力


□私という連続
空は形はあるがその中には本質がない
私は本質的にはさまざまな構成物からなりたつもの
常に変化しているといってよい
一瞬の閃光と変わらないが
同じもの連続したものだと感じるものだ


□科学と仏教の接点
煩悩というフィルターによって世界が歪んで見える
心のあり方を鍛えることで世界を客観視することができる
合理精神が仏教という宗教の原点にある
脳科学との関連も研究されている
客観的の思考を積上げる


□主観的輪郭について
足りない情報を補完する機能
それが見方を変える
網膜にうつる世界と脳が解釈する世界
脳が解釈する世界の方がより客観的である
経験した方が、より客観的に見える
精神をコントロールすることで客観的に見える
認識レベルになると経験が生きてくる


□世界の変化を検出する
集中は一つの対象を観察すること以外の情報をシャットダウンする
自分の状況を客観的に把握し、生き方を変える
精神をコントロールすることが重要である
自分の目で客観視し、ただしく捉えることが重要だ
新しい視点は前に進めるきっかけになるかもしれない


以下抜粋部分。
p1
ものごとは心に導かれ心に仕え
心によって作り出される
もし人が汚れた心で
行動するならその人には苦しみが付き従う
あたかも車輪がそれを牽く牛の足に付き従うように


□モーガラージャの物語
「死をどうやったら乗り越えられますか?」
この世のものは空であると見よ
いつも物事の本質を考えるようにして
「ここに自分というものがある」
という思いをとりのぞき
この世のものは空であると見よ
そうすれば死の苦しみを
超えることができるであろう
その世界を見る者は死の王によって
見つけられることがない
スッパニーダ1119より


現象は電気的な幻のような実体がない奇麗なものだ