夜と霧4(苦悩に満ちた砂時計のような世界)
- 作者: ヴィクトール・E・フランクル,池田香代子
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 2002/11/06
- メディア: 単行本
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著者:精神科医 ヴィクトール・E・フランクル
解説:心理学者 諸富祥彦
政治学者 姜尚中
「世界はこんなにも美しい...」
「絶望の果てに光がある...」
「あなたを待っている誰か、何かのために生きる道を...」
#苦悩の先にこそ光がある#
すべてが流れていく、一瞬の光と生は同じようなものだ
生きる意味は自分で見つけるものだろうか?
生きる意味は待っているものが示してくれる
■悩むのは悪くない
悩むということはネガティブなことではない
苦悩することで自分が変わる
誰かのために何かのために苦悩することができる
■苦悩と死
すべての苦しみや死には意味が有るのか?
苦しみや死とどう向き合うかが重要だ
まっとうに苦しむのはそれだけでなにかを成し遂げることだ
「苦悩とそして死があってこそ人間ははじめて完全な存在となる」
■苦悩は人間の本性である
人間性の最高の価値は苦悩すること、まっとうに苦しむことが大切だ
何かのために、誰かのための苦悩がまっとうな苦しみと言える
苦悩するがための苦悩は良くない
具体的な問いに他者との間で具体的に答えていく
苦悩の中にこそ人間の尊厳がある
■運命はおくりもの
苦しみを与える運命
どんな運命も比類ない
どんな状況も二度と繰り返されない
そしてそれぞれの状況ごとに人間は異なる対応を迫られる
だれもその人の身代わりになって苦しみを苦しむことはできない
この運命を引き当てたその人自身がこの苦しみを引き受けることに
ふたつとないなにかを成し遂げるたったたった一度の可能性はあるのだ
■失敗と成功の水平軸、意味と絶望の垂直軸
2人として同じ人にしかいない
失敗か成功かだけを生きている現代人は水平性の思考だけ
絶望と意味の垂直性の価値を取り戻すことが必要ではないか
失敗することが悪いだけではない、失敗にも意味があり
絶望を経験することで人生の深みを知ることにつながる
■空しさと向き合う
豊かさ故の苦悩
意味の喪失感は増えており、空虚感を伴うことがある
伝統的価値観が正しいわけではない、何をすべきか分からなくなっている
生きる意味が見えにくくなっている
何を信じるかどう選ぶかは個人が決めないといけない
■見たくない物に目を向ける
ストレスやプレッシャーが足りないために人生の深みを経験していないのではないか?
実存的緊張を常に持ち本来はこうなりたいという自分との葛藤で苦しむことが必要だ
みんな違ってそれでいい、、、素晴らしいが目指す理想と葛藤がなくてはならない
見たい物だけを見ることが閉塞感を生み出している
見たくない物に目を向けることが成長につながる
■過去は宝物になる
砂時計のような世界
未来は現在を通過して過去になり降り積もる...フランクル
未来はその人の賭けがえのない財産賭しての過去になる
過去とはすべての感情や記憶は永遠の補完してくれる金庫
時間の座標軸に永遠に刻まれていく
■人生を肯定する
どんなに辛くても、、、それでも人生にイエスという
「・・・trotzdem ja zum Leben sagen.」