Riverside Learning LABO(Skill/Idea/Code)

よりよいシステムのため工学系と人間系の学習下書きメモ

ダンマパダという詩3

第三回「しゅうちゃくをすてる」
仏教学者:佐々木閑 解説


『ダンマパダ』とは
ブッダの言葉を短い詩の形にして
四百二十三句集めたもの
どうすれば人は現代の苦しみを乗り越えられるのか?
という問いを真剣に考えた人がブッダである
印象に残ったものをつらつらとメモ


□ケーマー王妃の物語
永遠の美を求める王妃
その眼前に老いてゆく美女
変わりゆくものに執着しても仕方ない
ということを悟らせる


□苦しみを生む執着
ものの見方が固定化し心が苦しくなる
自我の周りに自分の所有する世界をつくってしまう
自分のこどもを所有物のようにあつかってはならない
心は衰えることがなく鍛えることができる
いまのわたしを変えることで将来を変える


□マッジマニカーヤ(いかだ(ブッダの教え)のたとえ)
川を渡りきったあと
いかだを持っていきますか?
悟りの世界を垣間みるたのなら
いかだなど捨ててしまいなさい
その場で一番大切なものを選びとる


□原因と結果
原因と結果を突き詰めることが大事である
執着の原因を見つけて心を整理する
いまの自分を構成するものを把握する
意識を正しい方向に向ける
意志作用を大切に


ブッダの遺言(自灯明、法灯明)
自らを灯明とし
自らをたよりとして
他をたよりとせず
法を灯明とし
法をたよりとして
他のものをたよりとせず生きよ


以下抜粋部分。
p345
貪欲に染まった人は
流れのままに押し流されていく
それはまるで
蜘蛛が自分で作り出した糸の上を
進んでいくようなものだ
一方賢者は
その貪欲を断ち切り
執着することなく
一切の苦しみを捨てて
進んでいくのである


p62
愚かな人は
「私には息子がいる」
「私には財産がある」などといって
それで思い悩むが
自分自身がそもそも
自分のものではない
ましてやどうして
息子が自分のものであろうか
財産が自分のものであったりしようか


p160
自分の救済者は自分自身である
他の誰が救ってくれようか
自分を正しく制御してはじめて
人は得難い救済者を
手に入れるのだ