つれづれぐさ4
第四回:人生を楽しむために
『つれづれなるままに日ぐらし
すずりにむかひて
こころにうつりゆくよしなしごとを
そこはかとなく書きつくれば
あやしうこそものぐるほしけれ』
吉田兼好
人間の愚かさ弱さを熟知した人
世の中の無常を知りつつ俗世と関わり続けた人
皇太子の家庭教師だったときから
帝王学の教科書として書きだしたもの
皇太子の死後は地位を捨てて気ままに生きる道を選ぶ
命は人を待つものかは
無常の来たることは・・・
捨てがたしとて
捨てざらむや
→死は前ぶれなくやってくる
万の事は頼むべからず
→すべてのことはあてにならない
それでも自暴自棄でなく心を広げて受け入れる
一人になる時間を持とう
→健康を損なうことをする必要はない
俗世との関わりを立って隠遁できるならしてみるといい
→自律が求められる人間も完璧
不完全があることが人間らしくていい
『花はさかりに
月はくまなきを
見るものかは・・・』
→完全なものだけが見るものじゃないよ
人間の多面性をそのまま文面にしてあるような作品である