Riverside Learning LABO(Skill/Idea/Code)

よりよいシステムのため工学系と人間系の学習下書きメモ

武士道

武士道―人に勝ち、自分に克つ強靭な精神力を鍛える   知的生きかた文庫

武士道―人に勝ち、自分に克つ強靭な精神力を鍛える 知的生きかた文庫

武士道
作者水戸部稲造


概要メモ(下書き)
第1章武士道とは何か
武士道は一言で言えば、騎士道の規律、武士階級の高い身分に伴う義務(ノブレスオブリージュ)である
武士の生き方の有機的産物であった
われわれは過ちの中からでさえも美徳が生まれることを知っている


第2章武士道の源を探る
仏教、禁欲的な平静さ死への親近感などをもたらした
神道、主君に対する忠誠、祖先の崇敬
孔子、倫理的関係、道徳的教義、政治道徳
孟子人民主権的な理論
鏡、鏡は人間の心の表象である、心が完全に落ち着き清明であるときそこには神の姿見ることができる
知行合一


第3章義、武士道の光り輝く最高の支柱
仁は人の安宅なり、義は人の正路なり
義とは楽園を手中にするために通過しなければならない直ぐなる狭い道


第4章勇、いかにして肝を錬磨するか
義を見てせざるは勇なきなり
恐れるべきこと、恐れるべきでないことの区別こそ勇気
まことに勇気のある人ら常に冷静だ


第5章仁、人の上に立つ条件とは何か
愛、寛容、他者への同情は至高の徳である
民の好む処は此れを好み、民の悪む処は此れを悪む
もっとも剛毅たるものはもっとも柔和なるものである
他社への哀れみの心に貢献したのは日本においては音楽や書に対するたしなみであった


第6章礼、人とともに喜び人とともに泣けるか
礼は他人の気持ちに対する思いやりを見に見える形で表現すること
行儀作法とは有閑階級の生活の産物であってかつその見本である
あらゆる礼法の目的は精神を同治することである
例の必要条件と泣いている人とともになき喜びにある人と共に喜ぶことである


第7章誠、なぜ武士に二言は無いのか
度を超えた礼はもはやまやかしである
武士の一言=リッターヴォルト
人を泥棒とよべば彼は盗むであろう
正直が最善の策である
産業が発達するに従い誠は実践しやすい実益のある徳となった


第8章名誉、苦痛と試練に耐えるために
高名、人を人たらしめている部分
恥はすべての得、立派な行い及び優れた道徳の土壌である
天を相手にして己を尽くして人を咎めず
若者が追求しなければならない目標は富や知識ではなく名誉である


第9章忠義、人は何のために死ねるか
武士道では個人よりも国を重んじている...
つまり個人は国を担う構成部分として生まれてくるという思想である
カエサルのものはカエサルへ、神のものは神へ
命は主君に使える手段とさえ考えられていた


第10章武士は何を学び、どう己を磨いたか
武士の教育では第一に品性を高めることそして思慮、知性、雄弁は第二義的なものであった
美の価値を認めるということが重要な役割を果たしてきた
剣術、弓術、柔術、乗馬、槍術、戦略、書、道徳、文学、歴史
武士道そのものは金銭に由来する無数の悪徳から逃れてきた
武士道の本性すなわち計算できない名誉を重んずるという特質は近代経済学以上に真実の教えを人々に伝えていた


第11章人に勝ち、己に克つために
武士は感情顔に出すべからず
日本人にとって言葉というものはしばしば思想隠す技術である
克己の理想とは日本人の表現方法によれば心の安らかさを保つことである


第12章切腹、生きる勇気死ぬ勇気
我はわが霊魂のいますところを開き貴殿にそれを見せよう。汚れありとするか、清とするか、貴殿自らこれを見よ
切腹は1つの法制度、儀式典礼であった
切腹とは、武士が自らの罪を償い、過去謝罪し、不名誉を逃れ、盟友を救い、自らの誠実さを証明する方法であった
処刑人と犠牲者ではなく脇役と主役の関係である
今は切腹と仇討ちという制度はレーゾンデートル(存在理由)を失った
正しい切腹の場合は狂信、狂気などはひとかけらも見られなかった


第13章刀、なぜ武士の魂なのか
鍵を天国の鍵でもあれば地獄の鍵でもあるbyマホメット
さしているものは彼がその心中に抱いている忠誠と名誉の象徴である
武士の究極の理想は平和である


第14章武士道が求めた女性の理想像
家庭的であることそして女傑であることを求めた
風歴史とは自由の展開及び表現である
武士道の自己犠牲の精神は男性にも女性にも要求された
何に対して夫や妻がそれぞれの半身のことをよく言うとわざとらしく聞こえる
それは自分の一部を褒めることだという考えからである


第15章大和魂、いかにして日本人の心となったか
美徳は悪徳に劣らず伝染しやすい
社会の進化とはそれが単なる生物学的進化と異なる限りにおいて、 偉人の意志から生じた無意識の行為の結果として定義してよいだろう
美しくはかなく風のままに散ってしまう桜、日本の魂の花


第16章武士道は蘇るか
武士道は日本の活動精神推進力である
知性がもたらした発見は人類共有の遺産である
しかし性格の長所短所は民族が継承する固有の遺産である
我々 1人1人の血管の中には少なくとも紀元1000年に生きていた2,000万人の血液が含まれている
最も厳しく高尚でかつ厳密な名誉の掟が国民の間に支配的な影響力をもっていた
日本人の尊大なまでの自尊心は武士道の病的な行き過ぎによるものであるかもしれない
過去キリスト教徒は自分たちの最善の部分と隣人の最悪の部分を比較してしまった


第17章武士道の遺産から何を学ぶか
民主主義はいかなる形式、いかなる形態の特権集団も認めない
だが武士道は知性と文化を十分蓄えた権力を独占した人々によって組織された特権集団の精神であった
最も進んだ日本人の表皮を履いてみよ、そこには人は武士を見るだろう
名誉など全ての武徳は残っている
不死鳥は自らの灰の中からのみ再生するけしてどこからか渡ってくる訳では無い
功利義者や唯物論者の損得勘定の哲学は魂を半分しか持たない理屈屋が好むところである
個人主義が道徳の要素として勢力を増に伴いキリスト教の道徳が実際的の応用されるだろう
武士道が掟として消えてもこの地上から消え去ることはない


何処よりか知らねど近き香気に、
感謝の心を旅人は抱き、
歩みを止め帽を脱りて、
空よりの祝福を受ける。