Riverside Learning LABO(Skill/Idea/Code)

よりよいシステムのため工学系と人間系の学習下書きメモ

モンテクリスト伯(人間性)

モンテクリスト伯(巌窟王)
作者アレクサンドル・デュマ
解説佐藤賢一


「...すべて次の言葉に尽きる。待つこと、そして希望すること...」


第二回:復讐するものされるもの、それぞれの人間描写


■あらすじ後半
人物描写の豊かさ...
誰もダンテスに気づかない
検事総長ヴィルホールの後妻に毒薬の作り方を教える
陸軍将軍フェルナンが国を売っていたことを暴露し失墜させる
大銀行家ダンテラールには相場を操り破産させる
地位と財産や愛するものを奪い復讐をとげる
成り上がりに対する嫉妬が渦巻いていた時代を小説に反映している


■復讐の物語
ヴィルホールへの復讐
自己防衛からダンテスを落とし入れる
この立場になったらもしかしたら自分も...と思わせる
家族内で連続殺人事件が起きて憔悴する
山場を山場として描く文章力


■再生の物語
復讐される側にも家族への気遣いがある
関係ない子供まで復讐に巻き込んでしまった...
ダンテスはダングラールを許し解放した
人間性を取り戻す物語にしたかったのだろう...


■人間の苦悩の背景
王制と軍政が入れ替わる時代背景
価値観がゆらいでいた時代
何が正しいかは自分で判断するしかない


■感想
復讐劇に終わらせず主人公の葛藤と成長まで描く
復讐に囚われた心は人間性を取り戻すことで解放される...