援助義務説と加害責任説
法哲学は論争の学
正義や自由について学ぶ
第一回「正義は国境を越えられるか?」
「途上国への援助の前に国内の被災者を援助すべきではないか?」
討論の前提を学んでから討論に入るという授業形式
途上国の絶対的貧困の問題は
なにかしら正義が損なわれているのではないか?
・被災地の問題
・食料/医療の不足
□所得の南北間格差
1.25ドル以下で暮らす人々を絶対的貧困層
10億人はいると推定されている
批判的に検討する
□ピーターシンガーの援助義務説
功利主義
結果の快/不快を重視する
個人の行為に焦点を合わせる
結果として悪い事が起こるなら防止すべきだ
悪い事を防止するともっと悪い事が起こるなら防止すべきだ
→自分を犠牲にしないで先進国は援助すべきである
国際的な因果関係の無視
英雄的な個人が必要
□トマス・ポッケの加害責任説
グローバリズムのもたらした貧困
積極的義務から消極的義務怠っている
→貧困化させているという認識を持たないといけない
貧困化させない義務を負っている
ダンピング防止策が保護主義を擁護している
他の国からの輸入を減らし自国を守ることが世界を歪めている
発展途上国に武器や資源を輸出を許可している道徳的無感応性
□市民の責任
代表条件・・・満たしている
利益条件・・・満たしているとは言えない?
選好条件・・・満たしているとは言えない?
□選好について
現実的な選好
理想的な選好
情報不足による誤った選好をしている可能性がある
先進国のイニシアティブで貧困化が起こっているのなら
それを支える市民の責任があるがあくまで代表条件でしか
追求できないのではないか・・・?
□様々な意見
国際援助は継続すべきである理由
貧困層にとって1ドルが必要であるので援助が必要である
個人が途上国に寄付をするのはコストがかかるので政府が行うべき
急激な変化はよくない
援助を続けることで戻ってくる
援助には貧困対策以外にも外交的目的もある
発展途上国へは少額でも効果が高いので継続するべき
歴史的な責任があるので援助は継続するべき
ジョン・ロールズ互酬性
チャールズ・ベイツ国際的依存関係
□国内援助を優先すべきだという理由
国内を立て直してから海外支援を行うべき
生活水準の著しい変化に対応すべき
資源の希少性について考える
所属する集団の問題を優先させることは問題はない
緊急性が高いので自国の援助を優先していいのではないか
国内で集めた税金は国内を優先すべきである
コミュニタリアリズム(共同体主義)
日々の選択とリンクした現実的な問題である
すでに確立したネットワーク上の援助は継続するコスト
が低くまた効果も大きい、少額で何人もの命が救われる
財の希少性があるのでバランスが重要である