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よりよいシステムのため工学系と人間系の学習下書きメモ

臨床ユング心理学入門5

臨床ユング心理学入門 (PHP新書)
臨床ユング心理学入門
著者:山中康裕

第四章
臨床ユング心理学の実践

印象的な言葉メモ+要約メモ。
「悪くなるとは変わらないよりいい
良くなる可能性の裏返しといっていい」


ユング心理学と芸術
精神科医中井久夫
「患者がおずおずと描く一本の線と
天才と言われる画家が描くタブローは
哲学的には等価である」


ユング心理学と症例
症例:尾原緋沙子
皮膚病の発症の理由がわからない
攻撃性の表出は問題解消のために通るプロセス
解釈を伝えることはしない
繰り返し絵を描いてもらう
シンボリックな表現の絵
ゆっくりと絵について話をきく
仕事をやめざる得なくなったとしても性急にはできない
神経症的症状を身体的症状の表出でカバーしている
ずいぶんと無駄な時間をかけているように思われるかもしれない
だがある地点に到達するのに費やす時間がどれくらいかかるは個別的
ある地点までの行き着く方法を選択し、数時間もしくは数ヶ月かかったとしても
・・・生きる上では等価である


□こどもと窓
何にも興味を示さない不登校
相手の興味があることを徹底的に聞く事
聞いた事は秘密にしておく事


□こどもと開かない窓
窓を開けるエネルギーさえ奪われている
世界の未来に期待していない
彼らにbeingでなくdoingを求めることはいいことか・・・
時間を共有する事
君が意味がある存在だと示し続けることしかできないのではないか
なにも要求しない時間の共有と断片的連続で窓が開くことももいる
真剣に受け止めてくれたという感覚が伝えられるかが重要


□学校とこども
準備はできても朝布団から出ることができない
自分の内面にアイデンティティの形成が不完全になっている
自分が自分であることを要求されると困ってしまう
まず内面にエネルギーを注力する期間を持つことが大事
外に向けられるときのために窓を持つことが大事
不登校児だけでなく学校にいるこどもも葛藤している
家庭ではなく社会全体の問題である


□こどもと自閉症
人への興味を失う、また他人の攻撃性に非常に敏感である
自己が不安定であるがゆえか、軸を持って回転するものを好む
不安定な相手に対しては安定した話し方をすること
隣に人がいても怖くないという体験を積ませること
自分と自分以外のひととの距離適切を1とすると
無限大から0の幅を持つこども、1に近づくためにともに歩むこと
個別的な対応を続けていく事、理解を深めていく必要がある

変化を見逃さないこと