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古事記1

口語訳 古事記―神代篇 (文春文庫)

口語訳 古事記―神代篇 (文春文庫)

『古事記』 2013年9月 (100分 de 名著)
古事記
日本最古の歴史書
解説者 三浦佑之



1世界と人間の誕生
古事記編纂1300年経過
物語の原型がいろんな形で見込まれている...


■基本情報
日本最古の歴史書
大和言葉で「ふることぶみ」と呼ばれていた
天武天皇の命を受けて稗田阿礼、太安万呂が編纂
712年に成立
国がなかった時代には豪族たちのもとには
家や土地の歴史を語る語り部たちがいた
口伝された数多の物語


古事記の構成
上:神々の世界 出雲神話
中:初代天武天皇から15第応神天皇
下:16第仁徳天皇から33第推古天皇
古事記は密かに伝えられた書物
第三者的視点で描かれている
良いことも悪いことも記録しようとする意志が垣間見える
本居宣長が編集して注釈をつけるまではあまり知られていなかった


■世界の誕生
雨と土が初めて姿を見せた
天上の世界(高天原)の三柱の神が出現
アメノミナカヌシ、タカミムスヒ、カムムスヒ
さらにイザナミイザナギが出現
矛でドロドロの世界をかき回し雫がしたたり島ができた
島に雨の身柱を立てた
さらに淡路島、四国、九州、本州...をつくった
島を守るためにたくさんの神々が成り出た


■成るとは
「つくる」、「うむ」、ではなく「なる」
「なる」は主体は不要で自然発生的である
ウマヒアシカビヒコヂという草が人間の元祖と言われている
...人間は草であるという思想
モンスーン地帯の文化が反映されている


■世界の展開
イザナミは火の神ヒノカグツチを生む際に火傷を負ってやがて死んでしまう
イザナギは怒り、火の神を殺し死の国にイザナミを呼びに行く
死の国の神と話して見るから待てと言われたが、
イザナギは岩戸を開けてうじのわいたイザナミを見てしまう
イザナミは怒って日に1000人殺すと宣言する
イザナギは対抗して日に1500人生むと宣言する
死の国から帰って禊で穢れを落とす
左目から天照(アマテラス)が成りでた
右目から月読(ツクヨミ)が成りでた
鼻から建速須佐之男(タケハヤスサノヲ)が成りでた
火を使い人は人になる
新しいものを生み出すための犠牲


古事記の世界観
高天の原、天つ神が暮らす天上の世界
葦原の中つ国、国つ神と人間が暮らす世界
黄泉の国、地下にある死者の世界
万能の神は出てこない
犠牲があって、素晴らしい神々を生み出す
神話の役割とは、なぜここに生きているのか?
ということを受け入れるためのひとつの答えを用意する
このあと次の命が生まれるならばと....
世界の一部として死を受け入れる