Riverside Learning LABO(Skill/Idea/Code)

よりよいシステムのため工学系と人間系の学習下書きメモ

選択の科学4(選択の省略、分類、整理)

選択の科学

選択の科学

選択の科学
著者:シーナアイエンガー


「選択は目指したものになるための唯一の手段」


第四回「あふれる選択肢をどう選ぶか?」
あふれる選択肢の中でより良い選択をするために
選択そのものを大胆に仕分ける基準を設ける
価値のないものは捨てる覚悟が必要である
もっとも重要な選択に時間をかける


■選択肢が多すぎる世の中
1週間の間に行った選択を書き出しましょう
2000人を調査...結果平均70個程度
1949年スーパー3700品以上
2012年スーパー45000品以上
2012年ディスカウントストア100000品以上
2012年ネットショップ1000000品以上
2012年ネット本屋27000000品以上


■情報量と選別
平均的なアメリカ人は1日に3000件の広告にさらされている
二者択一の情報量は1.3兆ビットを超えているという
選択肢が多い中絞り込んでくれる仕組みも必要だ
→自己の優先順位づけ、キュレーションサービス


■ジャムの実験
豊富な商品の陳列は意味があるのか?
入り口近くにジャムの試食コーナー
6種類のジャム、40%立ち寄る→30%購入
24種類のジャム、60%立ち寄る→3%購入
試食コーナーで購買意欲を高めるクーポンを渡す
お客さんの会話購入プロセスを調査する
→人はいざ選ばせると選ばない傾向がある


■選択が多いと起きる3つのマイナス
1現状を維持する傾向がある
2利益に相反する選択をする
3選択肢が多いと満足度が低い
例)
アイスはチョコとバニラとイチゴで売り上げのほとんどをあげる
保険制度パートDの対象者500万人/4000万人が複雑すぎて加入しなかった
景気が悪いなかで職を得た人が仕事に対する満足度が高い


■選択が多いと起きる3つのマイナスの原因
1知覚判断と記憶力の限界
2僅かな違いを見分けられない
3個性的な選択をしようとする


■マジカルナンバー7
1956年ジョージミラーが提唱
マジカルナンバー7±2
マジカルナンバー以上の情報量だと混乱する
分類しグルーピングすることでより多くの情報を保持できる
→個人の専門知識がある分野だと混乱は少ない


■情報に基づく直感
純化、優先づけ、分類をすることができる
チェス名人は記憶力が良いわけではない
理論と経験に基づく知識が求められる


■僅かな差異
アドーラブル塗ったら華やかになる
バレースリッパーズ塗ったら上品に見える
どっちの色を選ぶか?
→ラベルを外すと認識できない


■決断はコミュニケーション
適当に決める方法も有るが良くはない
決断は個性を出そうとする
ただ何が欲しいかだけではない、自分とは何かにつながる
→選択は一人で選ぶことではなくコミュニケーションをとること


■ユニークな決断
一般的、少しユニーク、突飛では少しユニークが選ばれる
自分という存在は選択の総和である
人の真似だと思われたくない心理は常に働き選択を誤らせることもある
「自由に選択することと理解されることを強いられて生きている...
選択が選択した人に返って個性の表現となる...」byニコラスローズ


■選択肢を減らすために
過去の選択を覚えておく
選択をぎりぎりまで伸ばす
優先順位をつける
シンプルな基準を持つ


■余分な選択肢への3つの対処法
1省く
2分類する
3複雑さを整理する


■商品数と顧客満足度
商品を厳選する
お客が選択する労力が軽減される
ALDIは1400点しか商品を置いていない
→選択を減らすと売り上げも満足度も上がる場合が多い


■指示とマネージャの評価
選択肢があれば仕事がはかどる?
マネージャたちを3パターンの部下への指示
選択肢6→温厚で無能
選択肢2→温厚で有能
選択肢0→冷酷で有能


オッカムの剃刀
単純な方がより良い
分類は正しく行わないと意味がない
車のオーダーメイド平均で60回決断する
デフォルトで薦める傾向を調べる
選択肢が少ない方から始めると満足度があがる
選択肢が多い方から始めると満足度がさがる


■The3by3Rule
3つずつの選択肢に分けて対応する
あふれる選択師の
3つのマイナス、3つの原因、3つの対処法
を忘れないようにする


■選択の省略、分類、整理の具体的アクション
1.1週間に行った決断を書き出す
2.自分の満足度、価値を高めたものを3つ以内に絞り込む
3.50%9分、12%60分かける...重要な案件に時間をかける
4.自分の選択のなかであまり重要でないものを半分決めて削る
5.ベストな選択をしても挫折感が大きいものは9分カテゴリ
6.ベストな選択をしたら満足できる選択を60分カテゴリに
7.60分カテゴリに入った物を分類する
8.さらに一番価値があったものを見つける
9.優先順位の高い決断を3つ以内を抑える
10.その事柄について情報に基づく直感を養う
11.半年ごとにやる、対象が変わっても良い
12.継続して自分で選択をコントロールする


パレートの法則日常生活の結果の8割は自分が為した2割がもたらす
選択にこだわるほど選択の技術が磨かれていく