饗宴3
- 作者: プラトン,久保勉
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2008/12
- メディア: 文庫
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饗宴
作者:プラトン
解説:納富信留
「美を求める人間..」
第3回愛と美
■ディオティマの語る愛の教え
愛は人間に何をもたらすか?
美を求めることは善きものを求めること
そしてそれは人間に幸福をもたらす
愛と呼ばれる行為とはそもそもどのようなものなのか?
答えられないから聞いたのですよ
■愛の行為
愛の行為とは、精神の面でも肉体の面でも美しいものの中で子供を産むことである
すべての人間は身体の面でも魂の面でも解任の状態にあるという
ただ美しいものに触れないと醜いもののなかで子供はできない
死すべき運命のものが出産によって不死に近づける
魂で身籠っている、、、
それは魂を通して様々な価値あるものを生みだすことができる
生きてそういうことが出来るということを言っている
■魂の出産
詩人、技術者、立法者、教育者など
美しく気高い魂を持った人と出会うことを求める
その人のことを記憶に止めながらはらんでいた知恵を産みつけ出産する
魂から生まれるのは不滅の命を持つ知恵の子
たくさんの場所でたくさんの人がを良きものを世に生み出している
たくさんの殿堂が作られてきた
■愛と美
愛にはステップがある...
1.肉体の美
肉体の美、見た目への愛
すべての肉体の美を愛せよ
他の人を見ないと評価出来ない
2.魂の美
魂の美しさ、人の行い、考え方を愛する
社会の営みや習慣の中の美を求める
一歩進んだ美
3.知識の美
大海原のような人間の知識
立派な言葉や思想を生み出すことを求める
すべてにまたがる美しさの発見する
4.美そのもの
永遠、不変、絶対の美
イデア、、、美の本質
美それ自体の根源的なもの
美しさものには美のイデアが含まれている
■感想
人間が生きて人のために価値あるものを残し続けてきた結果が「文化」だ
その行為を魂の出産と呼ぶのは本当に興味深い言い回しだ