饗宴1
- 作者: プラトン,久保勉
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2008/12
- メディア: 文庫
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饗宴
作者:プラトン
解説:納富信留
「美を求める人間..」
第一回世界最古の恋愛論
■古代ギリシアの哲学書
西洋のすべての哲学をプラトンの注釈に過ぎないとまで言われている
2400年前に書かれた書物だが哲学入門としてオススメである
■舞台
とある空想の気楽なパーティー
参加者の皆さんが語っているのは愛について...
プラトンは師匠ソクラテスの言葉を記す
■饗宴の意味
飲み会
シンポジウム
社交場
■テーマ
紀元前416年
演劇コンクール優勝祝賀会
愛の神エロースへの賛辞を語り会う
演説ゲームのはじまり
実在の人物を使った哲学話の開幕
■主な登場人物
ソクラテス(哲学者)
アガトン(悲劇作家)
エリュクシマコス(医師)
アリストデモス(伝聞役)
アリストファネス(喜劇作家)
パウサニアス(アガトンの恋人)
パイドロス(文学好き)
よくわからない人2人
■ソクラテスについて
プラトンの師匠
かなりの変わり者
街角で議論
不敬神の罪で刑死
■演説(皆の意見)
アガトン(悲劇作家)
→美を求める優美な愛が平穏を作る
エリュクシマコス(医師)
→全宇宙身体の調和を司る
アリストファネス(喜劇作家)
→人間は失われた半身を探す
パウサニアス(アガトンの恋人)
→世俗愛より天上的な愛を貴ぶべき
パイドロス(文学好き)
→愛の効用は死を恐れないことだ
...ソクラテスこの五人とは全く違う
■ソクラテスの問答
美しい言葉で真実が語られなかった
真実のことを語る気持ちはある
愛する対象持っていないとき欲する...
エロースが美が欠けているから美を求める
美を求める美しい神とは矛盾しているではないか...
■無知の知
知らないことを知っているから賢いというのは真意ではない
知らないことを自覚して探求が始まる...
■感想
ソクラテスの質問は厳しい。
質問によって相手の論理的思考を促す手腕が面白い。