Riverside Learning LABO(Skill/Idea/Code)

よりよいシステムのため工学系と人間系の学習下書きメモ

方丈記1:災害文学

方丈記
著者:鴨長明
解説:小林一彦


「行く川の流れは絶えずしてしかももとのみずにあらず」


第一回:知られざる災害文学
方丈記の有名な書き出し
行く川の流れは絶えずしてしかももとのみずにあらず
よどみに浮かぶうたかたはかつ消えかつ結びて久しく留まりたるためしなし
世の中にある人と住処とまたかくのごとし


方丈記の文量
400字詰め原稿用紙20枚程度
人生を水の泡に例えている
書き出し以降は読まれない


方丈記の五大災厄
安元の大火
治承の辻風
福原遷都
養和の飢饉
元歴の大地震
・・・前半は天災と人災の記述


[1177安元の大火]
扇を広げたように燃え広がる
炎が飛び交う様が詳細に描かれる
財をつぎ込むことは意味がないね...
火の光に映じて...あまねく紅なる中に...すべては灰になる


[1181治承の辻風]
寺に入って仏像を割り砕いて薪にする
愛情が深いほど相手を助けようと死んで行く
切なく悲しい現実...


[1185元歴の大地震]
山は崩れ海は傾き大地は割ける
災害の後は心の濁りも薄まるが、
月日が経つと忘れ去られる
人はなぜ学ばないのだろうか...


人間が個人の力では対処出来ないものがあると読み直される.
情景が分かりやすく記載してあり達観した考えも読み取れる.
人は過ちを犯して学んだと思えばまた過ちを繰り返す.
すぐ風化してしまう学びを次につなげるには様々な仕掛けが必要だ.