パンセ1(人生の選択)
- 作者: パスカル,前田陽一,由木康
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 1973/12/10
- メディア: 文庫
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著者:パスカル
解説:鹿島茂
#第一:人生は選択の連続だ#
パンセ(pensee)は考えられたもの、どこからでも読める...
「人間は考える葦である...目から鱗の言葉たち」
選べないなら苦悩する必要はない
現代は選択する苦悩が付きまとう
自由を与えられた人間の苦悩に答えた書物
■パンセとは?
パスカルのメモの山をまとめたもので924の断章からなる
どこからでも好きなところから読める書物
■パスカル・ヒストリー
17世紀フランス
裕福な過程で英才教育を受けて数学や物理に没頭する
父の死を経て科学から人間へ興味が移行する
人間とは何か?を論理的に徹底的に突き詰める
→自我をどのように使えばいいかを必死に考えて書いたもの
■職業をどうやって選択したら良いか?
97章「一生のうちで一番大事なのはどんな職業を選ぶか?
これに尽きる。ところがそれは偶然によって左右される。
習慣が、石工を兵士を屋根葺き職人をつくるのだ。」
→状況によって逆に決められてしまう
■仕事の向き不向きをどう見分ければいいか?
138章「人は、屋根葺き職人だろうとなんだろうと
生まれつきあらゆる職業に向いている。
向いていないのは、部屋のなかにじっとしていることだけだ。」
→就いた仕事に懸命取り組めば向いてくるもの
■静止について
128章「われわれの本性は運動の内にある。
完全な静止は死である。」
→人はじっとしていられない、引きこもっても何かをしてしまう
■変化の伝播について
「もしクレオパトラの鼻が申す少し低ければ
世界の歴史は変わっていただろう...」
→小さな変化がやがて世界に大きな影響を与える
■人間の欲望にはきりがない
109章「自然はわたしたちを不幸にする...
私たちの願望が幸福な状態というものを
わたしたちの心に描き出してみせるからだ」
→幸福さを追求する人間心理を皆持っている
それが活力の源であり、不幸の原因でもある