Riverside Learning LABO(Skill/Idea/Code)

よりよいシステムのため工学系と人間系の学習下書きメモ

ダンマパダという詩

第一回「いきることはくである」
仏教学者:佐々木閑 解説


『ダンマパダ』とは
ブッダの言葉を短い詩の形にして
四百二十三句集めたもの
どうすれば人は現代の苦しみを乗り越えられるのか?
という問いを真剣に考えた人がブッダである
印象に残ったものをつらつらとメモ


日本では『真理のことば』という書物となっている
苦しみを乗り越えるための基本的な指針を示したもので
自分の道は自分で開きなさいという感じの汎用的な教え
人生の絶望に立ち向かうためのことばだといえる
ひとがいつそんな経験をするかは誰にもわからない


□生と苦
突然起こる不幸の受け止め方がわからない
自然の驚異はいまもそのまま残っている
生老病死はいつの時代も変わらない
近しい人の死が避けられない
生きることは苦しみである


□2つの苦しみ
苦しみは2つある
外部的要因からくる避けがたい苦しみ
自分自身欲求からくる苦しみ
どちらも消したいと願うのは自然な事


□パターチャーラーの物語
身分の低い召使いと駆け落ち
だが・・・夫も子供も両親も死ぬ
天涯孤独になってからブッダのことばを聞く


「生死の輪廻において四大海の水より多い」
ものごとには発生と消滅が有る
というころを理解せずに百年生きるよりも
発生と消滅の原則を見通しながら
一日生きるほうが優れている
諸行無常という世界の本質を理解して
自分の受け止め方を変えて生きることで
心が安定すると説く)


ブッダの悟りまでの道
釈迦族の王子ゴウタマシッダールタとして生を受ける
16歳で結婚、子供も生まれる、満ち足りた生活を送る
・・・だが人々のくらしを見て生老病死の世界をみる
29歳で出家を決意し思索する
35歳の菩提樹の下で悟りを開く


□基本的な教え
苦しい事はかえられないので
捉え方、こころのあり方を変えるしかないです
という教え。
そしてそれは日々意識しないと難しい。


□自分中心の世界はないよ
自分中心の世界を探し求めてもどこにもない
ただないことに気づくことができたなら
その幻想がもたらす苦しみが消える
長い修行で到達した境地はまさにそこにあったという
苦しみは自分中心の世界から生まれる


ブッダの言葉の軽やかさ
ブッダの言葉は苦しんでいない人向けではないかもしれない
また苦しんでいない人を引き込んだりはしない
ブッダの言葉は苦しんた人が訪れる一時的な安息所のようなもの
また訪れた人が新たな一歩を進めたなら
ブッダの言葉に縛られる必要もない


以下抜粋部分。
p190-p191
仏と法と僧に帰依する者の
四つの聖なる真理とは
すなわち「苦」と
「苦の発生原因」と
「苦の超越」と
「苦の終息へつながる八つの聖なる道」
とを正しい智慧によって見る


□四聖諦(ししょうたい)※苦しみを克服するプロセス
苦諦世の中は苦しみで満ちている
集諦苦しみの実態は煩悩である
滅諦苦しみは煩悩を消せば消える
道諦苦しみを消すための実践の道


□八正道※苦しみを克服するための心をコントロールのための修行
正見ただしい知見
正思惟ただしい考え
正語ただしい言葉
正業ただしい行為
正命ただしい生活
正精進ただしい努力
正念ただしい思念
正定ただしい瞑想


私は、苦しみの基盤である
「自分」という家の作り手を
探し求めて、幾度も生死を
繰り返す輪廻の中を
得るものもなくさまよい
何度も何度も繰り返される生は苦しみである
だが家の作り手よ
お前は見られたたのだ
もう二度と家を作ることはできない
その垂木はすべて折れ、棟木は崩れた
心はもはや消滅転移すすことなく渇愛の終息へと到達したのだ


人が真剣に考えた着想は力があると思う