Riverside Learning LABO(Skill/Idea/Code)

よりよいシステムのため工学系と人間系の学習下書きメモ

パンセ4(理性の限界)

パンセ (中公文庫)

パンセ (中公文庫)

パンセ
著者:パスカル
解説:鹿島茂福岡伸一


#第四:人間は考える葦である#
パンセ(pensee)は考えられたもの、どこから読んでも自由...
「人間は考える葦である...目から鱗の言葉たち...」
自由を与えられた人間の苦悩に答えた書物
人間の理性には限界がある
それを肝に銘じておくべきだ...


■パンセとは?
パスカルのメモの山をまとめたもので924の断章からなる
どこからでも好きなところから読める書物


■考えること
「人間というものはどうみても考えるために作られている。
考えることこそ人間の尊厳のすべてなのだ。
人間の価値のすべてはその義務のすべては正しく考えることにある」


パスカルデカルトの関係性
デカルト(理性万能派)とパスカル(理性限定派)の比較...
1.人間の理性:万能と限界
2.事象:因果律と偶然性
3.判断:データ重視と直感重視
→科学万能の現代だからこそ17世紀の思想家パスカルの言葉を見直すべき


パスカルと神の関係性
デカルトが許せない
彼はその全哲学の中でできることなら、
神なしですませたいと思っただろう。
→もともとキリスト教を擁護する目的があった
 未完の書になったことで逆に人間の日常に多く言及し読者の幅を広げることになった


■自然に対する謙虚さを...
デカルト世界のメカニズムを解明できれば、すべてコントロールできる
パスカル因果律が突き詰めただけでは、すべてコントロールできない
デカルト的思考では細胞の仕組みはすべてプログラミングされている
パスカル的思考では細胞が都度発生的に自身を変化させているといえる
→理性の最後の行動は理性を超えるものが無限に存在することを認めること
 人間も理性では割り切れない存在である。
 自然と生命に関する謙虚さを忘れることのないように!!!